基原植物
ハマスゲ Cyperus rotundus Linné
科 名
カヤツリグサ科
薬用部位
根茎
原産地
中国，韓国，日本など
生薬の性状
本品は紡錘形を呈し，長さ1.5 ～ 2.5 cm，径0.5 ～ 1 cmである．外面は灰褐色～灰黒褐色で，5 ～ 8個の不整な輪節があり，その部分に毛状になった繊維束がある．質は堅い．横切面は赤褐色～淡黄色で，ろう様の艶を帯び，皮部の厚さは中心柱の径とほぼ等しいか又は僅かに薄い．切面をルーペ視するとき，周辺には繊維束が褐色の斑点として輪状に並び，皮部にはところどころに維管束が赤褐色の斑点として，また分泌細胞が黄褐色の微小な斑点として多数存在する．中心柱には多数の維管束が点又は線として散在する．
本品は特異なにおい及び味がある．
成 分
cyperol，α-cyperone，cyperene，
α-pinene，cineol，camphene，
camphor
用 途
婦人病（月経不順など）の改善，
（芳香性）健胃，鎮痛（胃痛など）
漢方薬
香蘇散，香砂六君子湯，香砂平胃酸，香砂養胃湯など
主要成分の構造
